ムネモシュネ

記憶とはこんなにも不死

2019-01-24から1日間の記事一覧

祈りについて

私は少し祈っている。無事に終わりますように、何も変わりませんように、できればよい方向へ進みますようにと。 祈りとは、変えようのない現実を、少しでも心安く受け入れるための行為なのだ。私が幸せという贅沢を願ってしまっているときに涙が出るのは、結…

『あらゆる名前』ジョゼ・サラマーゴ

戸籍管理局に勤める実直な男が主人公の小説。 彼には有名人のプロフィールをスクラップして収集するという趣味がある。 ある日誘惑に負けて禁を犯し、ただ趣味のためだけに有名人の戸籍を覗き見てはその内容を複写するようになる。やがて有名人のみに飽き足…