ムネモシュネ

記憶とはこんなにも不死

2019-03-01から1ヶ月間の記事一覧

「蒙古斑」ハン・ガン

ハン・ガンにお熱。『菜食主義者』に収められたうちの一篇。表題作とは設定がリンクしている。今作は表題作よりも私に訴えかけるものが少なかった。小説において、言葉で直接表現するべきでないものを、言葉で直接的に表現しすぎているのだ。性的なモチーフ…

「菜食主義者」ハン・ガン

ある日悪夢を見てからというもの一切の肉を口にできなくなった女性が変わっていくさまについて、夫が語るという形式の小説。ある日突然始まる菜食主義は、個人として大切にされてこなかった女性「ヨンヘ」が起こす無言の抵抗だ。 ヨンヘは夢を見る。無言の抵…